"愛の渦"見たってよ
まず最初に、この映画は18禁です。18歳未満の方は見ることができませんので、お気をつけください。
監督 三浦大輔
製作 間宮登良松、藤本款
企画 加藤和夫プロデューサー 岡田真
キャスト 池松壮亮、門脇麦、滝藤賢一、中村映里子、新井浩文、窪塚洋介製作年 2013年
製作国 日本
配給 クロックワークス
上映時間 123分
映倫区分 R18+あらすじ
フリーター、女子大生、サラリーマン、OL、保育士など、ごく普通の人々が六本木のマンションの一室に集まり、毎夜繰り広げる乱交パーティに明け暮れる姿を通して、性欲やそれに伴う感情に振り回される人間の本質やせつなさを描き出していく。
職業も年齢も異なる人間がSEXという共通目的で集まり、それに伴う群像劇です。
映像や会話もむき出しの感情が描かれているので、そういうのが苦手な人はダメかもです。
役名がなく肩書きのみというのが、作品の異質さを表していると思います。
おもしろかったのですが、このおもしろさは見てもらうしかないので簡単によかったところを書きたいと思います。
・タイトルの出し方と音楽
序盤のテンポがよく、タイトルの出し方とそれに伴う音楽がメチャクチャかっこいい。
・細かな演出
初対面の男女のギクシャク感と、その中で繰り広げられるギクシャク感。
ベッドで女の人の頭の位置を直す感じや、シャワー浴びて口から陰毛と思われるちぢれ毛が出てくる感じとか。そこまでやる?というくらいの演出が素晴らしいです。
・役者の素晴らしさ
隠すべき欲望や感情を明け透けに描いているのに、それに答える役者の演技力。本当にそういう人達かと錯覚するくらいです。
窪塚洋介さん演じる店員の感じとか、田中哲司さん演じる店長のカタギではない感じとか。客の面々も皆さん素晴らしく、なんと言っても主役の2人!
池松さん演じるニートの根暗感も、横道世之介で世之介の友達を演じていた人と同一人物とは思えません。
そして門脇麦さん!体当たり演技という言葉がふさわしい濡れ場と脱ぎっぷり。そして、野性味溢れるベッドシーンと内気な大学生の触れ幅が凄い!かなりファンになりました。
東京ガス 「ガスの仮面 白鳥のミスティ」門脇麦 竹野内豊 - YouTube
・ブラックユーモア
常連の客が、初めて来た客に「よく来られるんですか?」と聞かれて「週5」と答えたり、童貞とやって「さっきのアナルいれてたよ」と言ったりと時折笑えるシーンもあったりします。これ笑ってイイですよね(・∀・;)?
・対比
終始マンションの密室劇なので、カーテンを開けて朝日が差し込むシーンや、呆然と朝のニュースの星座占いを見つめるシーンと、それまでの異様な性交シーンとのギャップがそれまでの異質さを強調する対比構造になっていてよかったです。
最後の門脇麦さんの、大学の友達と劇中で初めて見せる笑顔の会話からのアップになった時の表情の変化。笑顔が消え『ここではない』感の影を帯びた表情で暗転してエンドロールになる感じとかもよかったです。
私は本作を楽しく見ました。ただこれが現実にあるのなら、それはそれで怖いとも思いましたが・・・。
見られる人は見てください!
会話劇、群像劇が好きな人にはオススメです!
おわり