"寄生獣"見たってよ
監督 山崎貴
原作 岩明均
キャスト
染谷将太、深津絵里、阿部サダヲ、橋本愛、東出昌大、北村一輝、國村隼平間、余貴美子、浅野忠信製作年 2014年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 109分
映倫区分 PG12あらすじ
ある日、人間の脳を乗っ取って肉体を操り、他の人間を捕食する「パラサイト」と呼ばれる謎の寄生生物が出現。平凡な高校生活を送っていた泉新一も、一匹のパラサイトに襲われる。しかし、新一の脳を奪うことに失敗したパラサイトは、そのまま右腕に寄生し、自らを「ミギー」と名乗って新一と共生することに。当初は困惑した新一も、次第にミギーに対して友情に近い感情を抱くようになるが、やがてパラサイトと人間とが殺し合う事態が発生。新一とミギーもその争いに巻き込まれていく。
思ってたより・・・よかった
原作未読の方、本作を見るのを楽しみにしている方、ネタバレありで感想を書きますので注意してください。
自分は原作のファンで何回も読み直しました。ミギーの客観的に人類を語る様や、人間の上位捕食者が現れたときの人間の様。哲学的話。かなり好きです。
今回実写化するにあたり、不安だった点が何点かあります。
まず1つが残酷描写。凄惨な残酷描写があるからいいわけではありませんが、残酷描写があるおかげで相対的に『生と死』というテーマが明確になっていました。
2つ目が寄生生物描写。寄生された人間が、人を捕食する際異様な変形を遂げるのですが、これをちゃんと表現できるのか?ということです。
2つ目に関しては、予告が公開されて安心しました。ちゃんとできてる!
最新のCG技術を使い頭部がぱかぁ~ヽ(´ω`)ノとなってました。ミギーもうねうねなっていましたし。
で、見たわけですが・・・。
想像以上にちゃんとしている!!
予告の捕食シーンでは、奥さんが頭を食われ血が出ていなかったので「こんなもんかな~(´・ω・`)」とか思ってたら、奥さんの内臓も食われた血まみれの首なし死体。
もぎれた腕は出るわ、余貴美子演じる新一の母の生首は出る。東出君演じる島田が学校で大暴れしたときも、同級生は胴体が真っ二つになるし、廊下に転がる死体の数々も「戦争映画か」と思うくらいの凄惨さ。
なめてた小さな子供を連れた親子なんか、途中で出て行っちゃったりしてました。
そりゃそうだよね(´・ω:;.: (´:;….::;.:. :::;.. …..
話自体もキャラクターを減らしてシンプルにしていたり、後半のエピソードを前に持った来ていたり、とてもうまくまとまっていました(`・ω・´)
具体的なところだと
・新一の父は既に亡くなっていて母子家庭
・加奈や宇田守といったサブキャラの排除
・髪の毛を抜いて寄生生物を見分けるエピソードを島田事件に組み込む
というところです。
演技している俳優陣もよかったです。
主演の染谷君はもちろんよかったです。染谷君の漂う『ゆとり感』のなかの影を帯びた瞳の暗さが、母親の死後の新一の変容がはまってました。あと寄生された東出君演じる島田。正体がばれてからの、殺す人を数える無機質なサイコっぷりは最高でした(`・ω・´)
演出面も良くて、寄生された人物は目を見て会話しないという異質さもよかったです。
本編終了後に完結編の予告が流れるのですが、原作にもある橋本愛演じる村野里美のベッドシーン!橋本愛のベッドシーンもちゃんとやるなんて・・・見るっきゃない!
(`・ω・´)キリッ
また、原作が書かれていた時代には一般的ではなかったネット文化も取り入れていたのも好印象でした。ミギーがパソコンをいじって知識を得る。うまい!
だけど・・・。何ですかね、この見終わった後の素直に絶賛できない感じ。
頑張ってるのに、原作の哲学的な感じが伝わってこない。前半の象徴的なセリフの数々(犬の形をした肉だ、悪魔に当てはまるのは人間、君・・泉新一くんだよね?etc)も忠実に取り入れているのに。
原作の絵の雰囲気が、この話の大きな要素の一つだったと再認識しました。
アクションも前半は新一の右手が動くだけなので退屈でした(´・ω・`)完結編は後藤が登場なので期待できる!・・・かな?
エンディングのバンプの曲も何とも言えません。バンプって、こんなボーかロイドみたいなバンドだったっけ?
BUMP OF CHICKEN「パレード」ショートver. - YouTube
でも、とりあえず頑張ってました!
寄生獣の実写化なら大合格!なのではないでしょうか。山崎監督をなめてました。すいません。ちゃんと監督の他の作品も見ます!Always以外。
完結編も楽しみです。寄生獣ファンはもちろん、気になってる方は完結編も本作を必ず見ることをオススメです。
おわり