TVでやってたからDVDでも"舟を編む"を見たってよ
先日地上波でやっていて、オリジナルからカットされてる部分もあるのだろうと思い、分からないところもあったのでDVDで見ました。
あらすじ
出版社・玄武書房では中型国語辞典『大渡海』の刊行計画を進めていた。営業部員の馬締光也は、定年を間近に控えて後継者を探していた辞書編集部のベテラン編集者・荒木に引き抜かれ、辞書編集部に異動することになる。社内で「金食い虫」と呼ばれる辞書編集部であったが、馬締は言葉への強い執着心と持ち前の粘り強さを生かして、辞書編集者として才能を発揮してゆく。
TVで見た疑問点は解決されず、むしろダメが募るばかりでした。分からないところは、カットされていたのではなく元々なかった。クソつまらないとは言わないけど、つまらない。印象としては、ぼんやりしてるというか凪のような映画だなぁという感じ。劇場で見ていたら腹立つレベル。
原作は未読なので、あくまで映画単体の評価です。かろうじて最後まで見れたのは、演じてる俳優さんたちの演技力があったからなのかなぁと思いました。
辞書をモチーフにしているので、前のシーンを受けて連想される単語が文字として出てくるのだけれど・・・。そもそも前のシーンを受けての話の展開は至って普通というかよくある演出だし、小説ならありだけど映画において文字で説明するってどういうこと?理解できません。そもそも『辞書』という『文字』をテーマにした話を映画という『映像』で見せる作品に落とし込むこと自体ムリがあったのでは?
・よかったところ
・主人公、馬締のコミュ障からうまれる笑い
・宮崎あおいの"うなじ"
以上
・ダメだったところ
・最後の後日談的な部分ならまだしも、物語の中盤で時間経過を○年後と文字で見せるというダサさ。
・泊り込みの編集作業の件の時間経過を画で見せたと思ったら、皆一様に泥棒ひげになるという・・・。
・ラストのオチというか幕引きがダサい
・話の中心ではないにしても、香具矢が馬締に惹かれ結婚するまでに到る理由がわからない。
・みどりがファッション誌という時代の先端にいたのに、辞書編集という180度異なる職務に一生懸命になる過程が皆無で分かりづらい。
・・・etc
なぜ本作が国内の数ある映画賞(特に日本アカデミー賞)を受賞したのか甚だ疑問です
受賞歴のリンクです→舟を編む - Wikipedia
(ほとんどが俳優さんの賞で、私は演技について良く分からなく『良かったと思う』程度のぼんやり回答しか出せないので、そこに言及する気はありません。しかし、作品賞はないと思います。)
2013年の邦画は他になかったのでしょうか?
そして父になる、探偵はBARにいる2、凶悪、地獄でなぜ悪い、横道世之介、もらとりあむタマ子、永遠の0、ばしゃ馬さんとビッグマウス・・・etc
色々あるじゃん!
こうなると配給会社やら出版社やらの政治的な臭いを感じざるを得ません。
ぜひ、みなさんもこの作品が数ある賞(主に作品としての評価)を受賞するに足る作品か、判断してみる意味でオススメです。
原作もチェックしてみようと思います。
個人的な意見ですが、この映画が2013年の日本映画の代表として海外の映画祭に出展されることが恥ずかしいです。
映画自体に乗れないと書くことも少ないです。
おわり