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映画や漫画に対して、140字では語りつくせない思いをたれ流していきます

"くもりときどきミートボール"見たってよ

先日のLEGO(R)ムービーがあまりにもよかったので、クリスチャー・ミラー&フィル・ロード監督の名を世に知らしめた作品くもりときどきミートボールを今さらながら見てみました。 


くもりときどきミートボールPV(Cloudy with a chance of meatballs trailer ...

 

ソニー・ピクチャーズ・アニメーションにより3DCGアニメーション映画として製作。しかし日本では3D吹き替え版のみで、字幕版は1か所も上映されなかった。

映画化にあたり登場人物や舞台などの設定が付けられ、SFテイストを加えた冒険ストーリーとなっている。映像制作について、食べ物をカラフルなCGで再現し、食べ物が地面に落ちた時の様子やゼリーの質感などを正確に再現している。

くもりときどきミートボール - Wikipedia

 

あらすじ

大西洋の小島に建てられた港町「スワロー・フォールズ」。サーディン(イワシ)の缶詰が大量生産されていたことで有名だったが缶詰が売れなくなったため、島の住人が食べて処分する日々が続いていた。そんなスワロー・フォールズに住むフリントは発明家になることが夢だが発明品はことごとく失敗し、町の住民に迷惑がられていた。

ある日、サーディンばかり食べている町民達を救うため、水を食べ物に変えるマシン「FLDSMDFR」を開発。しかし大量の電力を要するため、フリントは町の電線から電力を供給するがFLDSMDFRはジェット噴射を起こして空の彼方へ飛んでいってしまう。その後、空の彼方に行ったFLDSMDFRは雲を吸い取り、大量のチーズバーガーを降らせたことで町の住人たちは大喜び。

 

その後、フリントは食べ物を降らせることで皆を大喜びさせ、町の人気者となっていくが、日が経つにつれてコントロールを乱していったFLDSMDFRは巨大化した食べ物を生産し始めてしまう。やがてFLDSMDFRは暴走し、全世界が食べ物の嵐に見舞われてしまう。

くもりときどきミートボール - Wikipedia

 

ネタバレ含む感想、行くぞっ!

 まずピクサーやディズニー、シュレックマダガスカルのドリームワークスでもないソニー・ピクチャーズによる意欲作。

あらすじを読んでみてもらえば分かるように、発明好きの少年のドタバタ。

これだけ見るとキテレツじゃん。


キテレツ大百科 OP お料理行進曲 コメ付き - YouTube

よかったところ 

アダルトチルドレンであるフリントの成長と親子の話

このフリントは小さい頃から発明好きの少年だったわけです。

みなさんも小さい頃に図工で作った作品を褒められた経験とかありませんか?フリントはそれを信じたまま大人になってしまったアダルトチルドレンなわけです(フリントは小さい頃から、それなりに科学的な発明品をしていたわけですが)

で、あらすじにある通り食べ物を空気から産み出す発明をします。町の人は大喜び。フリントは『喜ばれるものを発明できた』と誇らしげに父親に報告するわけですが親父はあまり喜んでないわけです。せっかくみんなが喜んでくれるものを発明できたのに・・・と父親と仲違いするわけです。

正直、親父の気持ちがよく分かる!

なぜかというと、空からバタバタ食べ物が降ってくるわけですが・・・それ食べたいですか(´・ω・`)

その島では鰯しか食べたことないのか?というくらいの盛り上がりなわけです。

 フリントの発明による大騒動を解決するために、親子がバディーを組んで物語を解決に向けて協力する。最後に見せる親子愛が胸を熱くするわけです!

 

・伏線の巧みさ

よく死亡フラグとよばれるような先の展開を予測できるような演出や、注意を引く演出をしてストレートにネタばらしをしたり、ミスリードさせて実はこうだった的なちゃぶ台返しをするようなものを伏線と読んだりします。

この作品では物語上極めて自然に存在する様々な事柄様々な台詞が、後半に次々と重要な役割を担っていくわけです。

一度見ただけだと、あまりにも自然すぎて伏線だったと気づかないほどです。映画に関わらずマンガや小説でも、謎や物語の推進力になる伏線を後半むりくり回収する作品も数知れず。マンガにいたっては、伏線を回収しきれずに打ち切りになってしまうものさえあります。それらに比べると、この作品は実に巧みで伏線を伏線と悟らせずこういうやり方が伏線のベストな描き方なのかなぁと思わせてくれます。

最低な伏線回収というか風呂敷のたたみ方をしてくれた作品


「劇場版 SPEC〜結(クローズ)〜 漸(ゼン)ノ篇/爻(コウ)ノ篇」予告 - YouTube

 

・ナードによるナードのための映画

フリントはいわゆる科学ナード。いけてる奴かと思ったヒロインのサムも元々は気象科学ナードです。そんなナード達が世界を救うわけです。

燃えないわけがない!

いけてる奴らがいけてる風に解決することなんてツマラナイ!それはそれでカッコイイのもあるけどさ~

僻みです( ´・ω・)y━

きっと監督達は映画ナードなんだろう、たぶん

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左からクリスチャー・ミラー&フィル・ロード

 

この二人の監督した実写映画。ジョックとナードのバディーコメディ映画。スクールカーストも絡むなんて・・・おもしろそう!


21 Jump Street - Official Trailer 2012 (HD) - YouTube

・画のバカばかしさ

そもそも予告にあるとおり、バカデカい食べ物が空か降る画の非現実的バカバカしさからして"いいね"っサムズアップしそう。この映像は是非劇場3Dで見たかった・・・。やはり3Dをいかした画作りしてる映画を2Dで、しかも家庭のTVの大きさだとスケールダウンする。もったいないことしました。悔やまれます。

 他にも、くだらないギャグや映画的カタルシスに満ちたいい映画でした!

しかし!

一点だけ、どうしても首を縦にふれないことがあります。

要約した会話ですが・・・。

親父が「チーズバーガーが空から降るのは自然じゃない。だから実験をやめろ」と。フリントは「鰯しかない島を救えて、みんなの役に立てるかもしれない。そうなったら父さんも自慢できるから実験を続けさせてくれ」と。これはサムに良い格好するための方便でもあったので、そこまで信念があったわけではないのだけれど。

親父は「悲惨なことにならないと目を見て誓えるか」と問いただすわけです。フリントはシドロモドロになりながら「誓える」というのですが、事態は次第に悪化していきます。

この状況が原子力発電は自然にないものだけれど、みんなの役に立つ。悲惨なことにならないといっていたけど、起きてしまった悲惨な事故

福島原発を思い出して本気で楽しめなかった。

残念。

しかし映画としてよくできてるし、単純におもしろいです! 

おすすめです!

 

今、注目の福島を写したドキュメンタリー


映画『A2-B-C』予告編 - YouTube

ぜひ、見たいです。

おわり